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2016年6月19日実施 翻訳キャリアアップ・セミナー アフターレポート

翻訳学習者の受講目的はさまざまです。なかでも多いのは「フリーランス翻訳者」になること。在宅で仕事ができる、自分のペースで働けそうなど会社勤めにはない魅力に惹かれて、語学力を活かす職業の一つとして関心を持つ人が多いようです。一方で、フリーランス翻訳者の働き方を具体的にイメージできる人はどれくらいいるでしょうか。フリーランス翻訳者になるには?求められる経験・スキルは?そもそも翻訳業界っていったいどんなところなのか?


6月19日に開催した「キャリアアップ・セミナー」では、サイマル・グループの翻訳者採用担当や翻訳コーディネーターがスピーカーとなり、産業翻訳業界の全体像をお話ししました。現場スタッフならではの授業ではなかなか聞けない話に、約20名の参加者は熱心に耳を傾けていました。
ここでは、翻訳に関心をお持ちのブログ読者のみなさんへ、セミナーの内容をご紹介します。


えんぴつ マーケット概要
最新の『翻訳白書』(日本翻訳連盟発行)によれば、日本の翻訳市場は約2千億円。分野別にみると、「科学・工業技術」、「ビジネス一般」の順にそれぞれが全体の約4分の1ずつを占め、「コンピュータ」、「医薬・バイオ」と続きます。「出版翻訳」と「映像翻訳」はふたつをあわせても5%強。つまり、市場のほとんどを産業翻訳が占めているのです。
ITや医薬など専門性の高い分野が並ぶなか、2番目に位置するのは「ビジネス一般」。サイマル・グループで特にご依頼の多い分野です。このカテゴリーには業界を問わず企業や団体の経営資料、プレスリリース、報告書といった一般文書が含まれます。経営や会計などビジネスの基礎知識は産業翻訳者には常についてまわりますから、当校の教材でもよく取り上げます。経営企画や財務・会計、マーケティングといった業務に携わっているビジネス・パーソンなら、仕事で身につけた知識を活かせるでしょう。あまり馴染みがないという方は普段から経済紙に目を通すなどして知識習得に努めることをお勧めします。

 

嬉しい 翻訳エージェントと翻訳コーディネーター
フリーランスの産業翻訳者はまず翻訳エージェントに登録し、エージェント経由で仕事を請けるのが一般的です。エージェントにはコーディネーターと呼ばれるスタッフがいて、原稿受け取りから訳文納品までの作業工程を管理しています。用途や納期など翻訳ニーズをクライアント(依頼元)にヒアリングし、条件に最もふさわしい翻訳者を選定、時には納品後のクライアント対応をすることも。翻訳者のほか、校閲者、英語ネイティブチェッカーや編集者といった複数の作業者の中心となって訳文の品質管理を担うのもコーディネーターの役目です。翻訳者をめざすみなさんが将来やりとりをすることになるのが、この翻訳コーディネーターです。

 

P1010792.JPG

 

足 プロへの第一歩
先の説明の通り、フリーの翻訳者はエージェントから仕事を受けるのが一般的です。となると、プロをめざす学習者の第一のハードルは「トライアルにパスし翻訳エージェントに登録すること」と言えるでしょう。エージェントはたいてい書類審査とトライアルで翻訳者を選考します。登録の基準はエージェントにより異なりますが、プロに求められるスキルとして共通しているのは、高い語学力、リサーチ力、専門知識、一定の翻訳スピードなどです。
今回は採用担当者から履歴書・職務経歴書の見本を配布し「採用側はここを見ている」というポイントを紹介しました。文書作成が仕事の翻訳者。内容はもちろんのこと、誤字脱字なく読みやすいレイアウトに仕上げて、エージェントに好印象を与えましょう。


パソコン 安定して仕事を得るために
エージェントに登録してプロ翻訳者としてスタートを切ったら、次なる目標は継続して仕事を依頼してもらうことに変わってきます。先に述べたとおり、翻訳者がやりとりする相手は翻訳コーディネーター。継続して仕事を得るためにすべきことは、一つひとつの案件に丁寧に取り組み、コーディネーターの信頼を得ることに尽きるでしょう。一定の水準を保つ安定した翻訳力のほか、納期の遵守、連絡の取りやすい環境づくりも大切です。なかでも、連絡に対するレスポンスが早く、円滑にコミュニケーションが取れる翻訳者は安心感がありコーディネーターに好まれます。プロになったら意識していただきたいビジネスマナーのひとつです。


四葉のクローバー 翻訳OJT制度
セミナー後半は4月コースからはじまった「翻訳OJT制度」を紹介しました。この制度はリンクトランス・サイマルの協力のもと、授業で学んだことを実際の翻訳案件で実践する機会を提供する新たな試みです。教室では決して学べないたくさんの利点があります。

 

 実務を経験できる >>> 仕事の依頼の流れ、実案件のスピード感を体験できます
プロの校閲を受けることができる >>> 翻訳“商品”として不足している点がわかります
実績をつくることができる >>> 翻訳実務経験のひとつに加えることができます


翻訳エージェントに応募する時にはほとんどと言っていいほど実務経験が問われます。学びながらその実績をつくることができるのがこの制度の最大の魅力です。当校にはこのほか、グループ翻訳会社への優秀者推薦制度を設けています。経験ゼロからプロをめざす方にぜひ活用していただきたいキャリアサポート・サービスです。


花 セミナーを終えて
「明確に」または「漠然と」、「今すぐにでも」あるいは「数年先に・・・」。決意の度合いはそれぞれでしょうが、「翻訳者」という職業ついてもっと知ろうと熱心にメモをとる参加者の姿が印象的でした。
参加者からは次のような感想が寄せられました。

● 翻訳のマーケットがわかって良かったです。エージェント登録の流れについてもよく理解できました。

● 翻訳コーディネーターやその他のスタッフの役割をイメージすることができた。

● 受講し始めたばかりで、この先どのように仕事につなげることができるのか不安でしたが、めざすべきものがより明確になり良かったです。

 

業界や職業に関する情報収集は仕事を選ぶ上で不可欠なこと。現場で働くスタッフの、具体的なエピソードを織り交ぜた臨場感ある話は参加者の学習意欲をおおいに刺激したようです。今後も旬の業界情報をお届けし、受講生のみなさまのキャリアアップをサポートしてまいります!(翻訳者養成コース担当)

 

旗 前回のキャリアアップ・セミナー(2016年1月17日実施)

旗 サイマル・アカデミーの翻訳者養成コースについて

 

posted by: サイマル・アカデミー | その他セミナー | 16:23 | - | - |-
プロ通訳者になれる人・なれない人〜通訳・翻訳ジャーナル秋号より〜

現在発売中の『通訳・翻訳ジャーナル秋号』にて掲載されている「通訳者・翻訳者になれる人、なれない人」という特集で、サイマルの通訳者養成コースの講師が協力しました!

 

「こんな資質の人がプロになれる…」「講師が教える学習者がつまずきがちなポイント」など

プロを目指す人なら誰しも気になる情報が満載です嬉しい

今回は、この取材記事で協力した講師のアンケート回答をいくつかご紹介します。

 

旗 通訳者になるために必要な資質の中で、特に重要なもの

積極性、向上心、サービス精神、コミュニケーション能力など、様々な回答がある中で一番多く挙げられていたのが『好奇心』でした。

通訳の仕事は幅広い分野に対応しなくてはならないので、知的好奇心があり、その案件の背景をより詳しく掘り下げられることに抵抗がない方が向いています。以前、「通訳者への道」セミナーで長井鞠子さんも同じことを仰っていました。

 

旗 通訳者になるための必要なスキルとは?

前述の「好奇心」から分かるように「リサーチ力」、またフリーランスをめざす人は「営業力」も大切と先生方は仰っていましたが、特に多く挙がっていたのは「日本語の運用力」でした。

英語やその他外国語につい注力してしまいがちですが、TPOをわきまえた日本語は必要不可欠。また、四字熟語や古典などを引用して話す方もいるので、日ごろからそのような勉強も大切です。日本語力の向上方法についてはSIMUL CAFEでも取り上げていますコーヒー

 

旗 受講生がつまずきがちなポイントって?

「聞き取れない」がゆえについメモをたくさん取ってしまう方が多く見受けられます。単純に「聞いて」「理解する」ことができていないので、メモを取らずに要約練習などをしてメッセージを聞きとる訓練をした方が効果的だそうです!

 

その他の資質や苦手ポイントの克服方法は、『通訳・翻訳ジャーナル秋号』に掲載されています楽しいサイマル・アカデミーの受講生インタビューも掲載されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください!

 

posted by: サイマル・アカデミー | その他 | 15:11 | - | - |-
サイマル・アカデミーが各種雑誌に紹介されています♪

募集時期になると各種専門雑誌にサイマルの学校紹介記事が掲載されます。

今回も3誌ほど取材がありましたが、まずは現在公開・発売中のものをご紹介しますハート

 

本 通訳・翻訳キャリアガイド2017(The Japan Times)

通訳・翻訳の学校情報だけでなく、著名な方のインタビューも掲載されています。

サイマル・アカデミーの学校紹介ページでは、通訳者養成コースの盒恭里先生受講生の眦塚獲さんにご協力いただきましたき

サイマル出身、ということでご自身が生徒だったときに悩んでいたことも踏まえて授業をしているそうです!

「受講生に身につけてほしい習慣は?」という問いに「日ごろから分かりやすい話をしているかどうか。ちゃんと文章を言い切っているかどうか。」と答えていたのが印象的でした。

 

こちらの記事は通訳・翻訳キャリアガイド2017のウェブサイトでもご覧いただけます!

 

本 翻訳通訳のトビラ・English Journal 9月号(アルク)

翻訳通訳のトビラでは翻訳・通訳に関わる情報が載っています。

こちらの学校紹介ページでは講師・受講生・事務局からのメッセージを掲載予定。

第1弾としてまずは翻訳者養成コース講師 沢田陽子先生のメッセージが公開中です!

 

エレガントな見た目とはうらはらに、大学院で応用翻訳学を学び論理的な翻訳を行なっている沢田先生。

翻訳する文章の種類によって意訳が良かったり、直訳が良かったりと翻訳テクニックを使い分けているそうです。原文を丁寧に読んだり、リサーチを徹底したりと翻訳に対する熱意を感じるインタビューでした。

 

こちらの記事は翻訳通訳のトビラでご覧いただけます。第2弾、3弾と毎月更新される予定ですのでお楽しみににじ

 

またEnglish Journal9月号では、講師メッセージだけでなく受講生、事務局のメッセージも掲載されていますので、書店などの見かけた際はぜひお手に取ってみてください!

 

これまでのサイマル・アカデミー取材記事は”SIMUL on Media”で公開中です!サイマルの授業や先生のことを知りたい方はぜひご覧ください嬉しい

posted by: サイマル・アカデミー | その他 | 12:01 | - | - |-
【英語・中国語・フランス語】2016年10月コース受講生募集中!

サイマル・アカデミーでは、2016年10月コースの受講生を募集しています。

通訳・翻訳のプロフェッショナルをめざす方をはじめ、語学力をブラッシュアップしたい方など様々な方に向けたコースをご用意しております!

 

◆ 東京校 ◆

英語コース:通訳者養成コース、翻訳者養成コース、準備コース(通訳・翻訳)、語学力強化コース

中国語コース:通訳者養成コース、翻訳者養成コース、総合中国語

フランス語コース:通訳者養成コース、翻訳コース、上級フランス語

 

◆ 大阪校 ◆

英語コース:通訳者養成コース、翻訳者養成コース、語学力強化コース

中国語コース:通訳者養成コース

 

体験レッスンはこの時期だけの開催となります!気になるクラスがある方は、ぜひこの機会をご利用ください四葉のクローバー実施スケジュールはサイマル・アカデミーウェブサイトにて!

 

今回も実施決定!無料セミナー「通訳者への道」「翻訳者への道(東京開催のみ)」

毎回ご好評いただいている本セミナーですが、今回も実施が決定しました拍手

東京開催の講師は、会議通訳者で本校講師の今井美穂子先生と、修了生で現在はサイマル・インターナショナル登録翻訳者の桧垣さゆりさんです。大阪開催は会議通訳者で本校講師の山上久美子先生です。

スケジュール等の詳細、お申し込み方法はサイマル・アカデミーウェブサイトにて!

 

★期間限定★英語コース入学金100%割引キャンペーン実施中!

英語コース新規生の入学金が100%割引になるキャンペーンを実施中!期間限定ですので、お申し込みはお早めに!!

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ご不明点はサイマル・アカデミー事務局までお問い合わせください。

みなさまのお申し込みお待ちしております!

posted by: サイマル・アカデミー | 受講に関するご案内 | 17:04 | - | - |-
サイマル修了生 守さんの翻訳書が出版されました!

サイマル・アカデミー翻訳者養成コース出版翻訳 修了生の守信人さんの翻訳本が2冊出版されました!

「数学」と「遺伝子組み換え」という一見、専門的な内容に守さんがどのように翻訳をしたか、教えていただきました楽しい

 

四葉のクローバー 守さんからのメッセージ 四葉のクローバー

 このほど『ニューヨークタイムズの数学』(ノンフィクション)の一部と『遺伝子組み換えのねじ曲げられた真実』(同)を翻訳する機会をいただき、ことし5月と6月に出版にこぎ着けることができました。数学や遺伝子の話は、会社勤め時代の科学系の仕事でも扱ったことがあり、それなりに慣れているつもりでしたが、本の翻訳となると話は別で、得がたい経験をさせていただきました。


『…数学』の方は、『タイムズ』に掲載された数学関係の記事を集めた本で、素人にもわかりやすい筆致で書かれています。翻訳のきっかけは、あるオーディションを受けて複数の訳者の一人に選ばれたことでした。担当箇所は序文、イントロダクション、第5章「暗号学と、絶対に破れない暗号の出現」で、邦訳650ページ以上のうちの80ページほど。分量的にはそう多くありませんでしたが、数学にかかわる部分を間違えてはいけないこと(当たり前!)に加え、『タイムズ』独特のちょっと気取った言い回しもあり、分量の割に密度が濃く神経を使いました。出版元の方針で、翻訳に関してチェッカーがつき、訳をチェックしてくれたのも初めての経験でした。指摘される点にもっともな点が多く、意味の解釈、訳文づくりの両面でよい勉強をさせていただきました。


『遺伝子組み換え…』はサイマル・アカデミーと先生のご紹介でお話をいただきました。本の内容は、遺伝子組み換え食品に反対する運動を担ってきた弁護士が、裁判の過程で入手した米国食品医薬品局(FDA)の書類から、FDAが違法に遺伝子組み換え食品を認めたことを突き止めたという主張を軸に、遺伝子組み換え食品の歴史を振り返る論争の書です。著者の立場は偏ってはいますが、それはそれとして、1970年代からの科学界の動き、政府と業界との癒着、流れに逆らった研究者に対する報復のすさまじさなど、極めて興味深い事実が次から次へと展開されていきます。経済や政治とからみあった科学史でもあり、政府、企業、科学界による情報操作の歴史とも読めるかもしれません。
ただ法律論でも科学的説明でも著者の叙述はねちっこく、翻訳しながら辟易させられることもしばしばありました。注を含めると、原書で500ページ余、翻訳で約750ページあり、量に圧倒されて、翻訳の細部に神経が行き届かなかったうらみはありますが、できる限り、専門知識のない方でも楽に読める日本語を目指したつもりです(とても実現できていませんが)。一冊を通して、術語の訳語をどう統一するか、あるいはしないか、という決断では最後まで悩みました。遺伝子組み換え食品の論争に興味のある方にはぜひ、読んでいただきたい本です。

 

ニューヨークタイムズの数学-数と式にまつわる、110の物語

ジーナ・コラータ 著、坂井 公 監修 WAVE出版

 

数学とは科学か芸術か?自然や生活に関連する「数」の不思議から、希代の天才数学者たちの素顔とその苦悩まで―。124年間、世界の知的好奇心を刺激し続けてきた人気エッセイ、日本初上陸。

 

 

 

 

 

遺伝子組み換えのねじ曲げられた真実

スティーブン・M・ドルーカー 著 日経BP社

 

多くの著名な生物学者や学術団体が、遺伝子組み換え食品を世に出すためリスクを隠蔽し、真実をゆがめてきた。本書はこの手の込んだ詐欺がどのように行われ、一般国民だけでなく、ビル・クリントンやビル・ゲイツ、バラク・オバマ、その他の明敏で影響力の大きい人物までが騙されたのかを克明に描く。

 

 

 

 

<プロフィール>

守 信人

2012年まで38年間、通信社科学部記者として勤務。原発、宇宙開発、IT技術などを担当。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。
2013年にサイマル・アカデミーへ入学し、翻訳者養成コース出版翻訳を受講。

posted by: サイマル・アカデミー | 講師・受講生の翻訳書 | 16:11 | - | - |-
2016年夏期プログラム募集開始ました!

サイマル・アカデミーでは2016年夏期プログラムの受講生を募集しております。

通訳・翻訳を初めて学ぶ方、さらにスキルアップしたい方、語学力を強化したい方など様々な方に向けたクラスをご用意しております嬉しい

10月コースをご検討中の方も、まずは短期プログラムでサイマルの授業を体験してみませんか?

 

◆ 東京校<8/8(月)より随時開講!>

英語 ⇒

【通訳コース】通訳入門、日英逐次通訳強化、NEW通訳のためのノート・テイキング など

【翻訳コース】翻訳入門<日英・英日>、英文契約書の読み方・訳し方、翻訳チェッカー講座

【語学力強化コース】50時間集中総合英語、文法・構文から学ぶリーディング、NEWPresenting Japanなど

 

中国語 ⇒ 逐次通訳短期講座、中国語リスニング強化講座、プロ翻訳者に学ぶ日訳強化、NEW総合中国語 など

 

フランス語 ⇒ フランス語上級文法講座、趣旨を把握しよう -Le Monde経済記事の精読-

 

◆ 大阪校<8/9(火)より随時開講!>

英語

【通訳コース】通訳入門

【翻訳コース】翻訳入門<日英・英日>、翻訳チェッカー講座

【語学力強化コース】短期総合英語、NEWPresenting Japan など

【受験対策】TOEIC対策、英検1級対策 など

 

中国語 ⇒ 通訳入門、NEW日訳強化のための翻訳

 

夏 詳細はサイマル・アカデミーウェブサイトにて!

 

posted by: サイマル・アカデミー | 受講に関するご案内 | 11:35 | - | - |-
2016年2月28日開催 『通訳者・翻訳者への道』 アフターレポート
サイマル・アカデミーでは、定期的にセミナー「通訳者への道」「翻訳者への道」を開催しています。 こちらでは2016年2月28日(日)に開催された『通訳者への道』についてレポートします!

今回の「通訳者への道」セミナーの講師はサイマル・アカデミー通訳者養成コース講師の高松珠子先生です。アメリカで教育を受けた高松先生は英語が母国語となるため、今回はすべて英語で行なわれました。

高松先生(サイズ調整済).png講師:高松 珠子(会議通訳者、サイマル・アカデミー講師)
生後すぐに渡欧し、高校まで米国で過ごす。米オーバリン大学卒業後、 クラシック音楽関係の米系企業の日本駐在などを経て、フリーランス通訳者に。 日本外国特派員協会の記者会見通訳を多数担当している。


セミナーは、先生が一方的にお話されるのではなく、来ていただいたみなさまから直接質問を受けて答える、という「コミュニケーション重視」のスタイル。始めはみなさん遠慮がちでしたが、次第に積極的に手が上がるようになりました。多くの質問に答えた高松先生の口からは、これから通訳・翻訳の勉強を始める方や、すでに通訳・翻訳の仕事をされている方へ向けての熱いメッセージが飛び出しました。

その中でも印象的だったのは “Know Thyself!(汝己を知れ!)”という言葉。何をやるにしても「自分のことを知ることが大切」と仰っていました。例えば、自分の強み・弱みを知ることだったり、会議通訳や通訳ガイドなど数ある通訳の種類の中で、どの通訳をしたいのかを知り、決断することも「己を知ること」だそうです。
 
高松先生_ブログ使用.jpg

また、“You have limited amount of energy and time in your life.” と時間の使い方の大切さを説く場面も。通訳案件の前に自分の知らないことを調べる際は、「案件の日から逆算して何をどこまで勉強できるか」と分析しながら、実際の現場でどのようなことが聞かれるか、どんな話が上がってくるのかを想像し、その中で自分が分からないことを優先的に勉強していくそうです。また、今後しばらく話題に上がるであろう事柄(経済や中国などの隣国のこと)については日々勉強をし、情報を更新しています。
「通訳をしてみたい分野があるのですが、どのように勉強すればいいですか。」という質問に高松先生は「興味がある分野があるのなら、まずは飛び込んでみればいい。仕事をしながら勉強するのが上達への一番の近道です。」と強く後押しする場面も見られました。

トップ通訳者とは思えないほど気さくで、いろいろな質問に熱心に答えてくれた高松先生。先生に励まされた方が多く見受けられたセミナーでした。

嬉しい 参加者の声
● 高松先生の気さくな人柄とパワー溢れるお話を聞くことができ、モチベーションを上げることができました。イメージしていた通訳者とは異なり、1つ1つの言葉からたくさんのパワーを頂けました。これから目標に向かってがんばります。ありがとうございました。
● 通訳になるにあたっての重要なエッセンスをご伝授していただきました。いろいろご回答くださり、ありがとうございました。

次回は2016年8月末ごろを予定しております。

四葉のクローバー これまでの「通訳者・翻訳者への道」アフターレポートはこちら
posted by: サイマル・アカデミー | 「通訳者/翻訳者への道」アフターレポート | 10:24 | - | - |-
サイマル講師 北野先生の翻訳書が出版されました
サイマル・アカデミー大阪校の翻訳者養成コース講師、北野寿美枝先生の翻訳本『アックスマンのジャズ(早川書房)』が出版されました本

四葉のクローバー 北野先生からのメッセージ 四葉のクローバー
本書は、実際に起きた未解決の事件を題材にしたフィクション作品です。1919年のニューオーリンズで、斧を使って殺人を繰り返すアックスマンと呼ばれる犯人。人種差別の強い街で偏見と闘いながら、あるいは過去の罪を抱えながら、それぞれに殺人鬼を追う男女三人。やがて、アックスマンを名乗る人物がある新聞社に手紙を送りつけ、「ジャズを奏でていない者は斧をくらう」と犯行を予告したことから、ニューオーリンズの街は恐怖と混迷の度を深めていきます。平行し、ときに交錯しながら事件を追いつづける三人が手にした真相は……?
また、かのルイ・アームストロングをモデルにした青年も登場して物語にさわやかな彩りを添えてくれます。こちらもどうぞお楽しみに!


160516_アックスマンのジャズ.pngアックスマンのジャズ
レイ・セレスティン著 早川書房


1919年のニューオーリンズで、斧を使って殺人を繰り返す、アックスマンと呼ばれる犯人。「ジャズを聴いていない者は殺す」と予告までする殺人鬼を懸命に追う男女がいた。人種差別の強い街で、黒人の妻がいることを隠して困難な捜査をするタルボット警部補。ある事情から犯人を捕えるようマフィアに依頼された元刑事ルカ。ジャズマンと共に事件の解明に挑む探偵志願の若い女性アイダ。彼らの執念で明かされる衝撃の真相とは?実際に起きた未解決事件をもとに大胆な設定で描く、英国推理作家協会賞最優秀新人賞受賞作。


<プロフィール>
北野 寿美枝
翻訳家。サイマル・アカデミー卒業後、講師を務めるかたわら、ミステリを中心に出版翻訳を手がけている。訳書にクレイグ・ヒックマン「イノベーター」、ルイーズ・ウェルシュ「カッティング・ルーム」、ジャン・モリス「わたしのウェールズ、わたしの家」、ジョー・R・ランズデール「サンセット・ヒート」などがある。

旗 サイマル・アカデミー大阪校 翻訳者養成コースについて
posted by: サイマル・アカデミー | 講師・受講生の翻訳書 | 10:28 | - | - |-
仏仏辞典を引くのが良いと知ってはいるけれど...
今回は、フランス語通訳者養成コース講師 小林新樹先生によるブログです楽しい
 

仏語が外国語である以上、日本語のような実体感や透明感は無いわけで、単語の仏語による説明はかえって混乱を招くように感じられるかも知れません。それでも引いてみようという意欲が湧くように、具体例を三つ選んでみました。

1)visage
1) Partie antérieure de la tête de l'homme.
2) (Par ext.) Expression du visage.
3) (Par ext.) La personne (considérée dans son visage).
4) (Fig.) Aspect particulier et reconnaissable (de qqch.).

1)〜3)は全て人間の顔が対象で、4)は比喩的用法です。
『小学館ロベール 仏和大辞典』にはこの4つに対応する語義が示してありますが、この語が人間の顔に限られるという注意がありません。日本語では、犬、猫、牛、馬などについても顔と呼ぶことを意識しなかったのでしょう。


2)émotion
Etat de conscience complexe, généralement brusque et momentané, accompagné de troubles physiologiques (pâleur ou rougissement, accélération du pouls, palpitations, sensation de malaise, tremblements, incapacité de bouger ou agitation).

『仏和大辞典』の語義の内、「感動、感激、動揺、興奮」に当りますが、胸がドキドキしたり顔が赤らんだりなど、生理学的反応を伴う意識の状態を指します。但しsens affaibliもあります。


3)formel
1) Dont la précision et la netteté excluent toute méprise, toute équivoque.
(Par ext.) Qui énonce qqch. d'une manière formelle.
2) Qui concerne uniquement la forme. Qui considère la forme, l'apparence plus que la matière, le contenu.

この二つ以外は、哲学、論理・数学、法律上の語義です。
「形式」という日本語が作り出された当初は、formelを「形式的」と訳してピッタリだったのかも知れません。しかし現在では「形式的」が余りに「表面的で無内容」というニュアンスに傾いているため、formelを単に「形式的」と捉えているとズレが生じます。特に 2)は、「(価値判断とは無関係に)形に関わる」と受け止めた方が、誤解の余地が少ないでしょう。

実は不肖小林のホームページに、更にdiscours, ombre, scandale, tentationなどの例と、理論的側面が説明してあります。他にも仏語学習のアイデア満載... という程でもないけど。


小林新樹
サイマル・アカデミー フランス語コース講師
理系修士課程卒。教養課程で第二外国語に選んだ仏語に強く惹かれ、某大学在職中に念願のフランス留学を果した際には、本職よりも仏語学習に没頭。遂に不惑の年を以て通訳への転身を決意し、改めてパリ第三大学に留学。帰国後、逐次・同時通訳として活躍。

旗 サイマル・アカデミーフランス語コースについて
posted by: サイマル・アカデミー | フランス語 | 11:33 | - | - |-
インターネット講座講師 松下佳世先生による著書「通訳になりたい!ゼロからめざせる10の道」のご紹介!
サイマル・アカデミーインターネット講座で好評配信中の『基礎からはじめる通訳トレーニング - 通訳訓練法と実践演習 -』の講師 松下佳世先生の著書「通訳になりたい!ゼロからめざせる10の道」が4月20日(水)に発売されました嬉しい

松下先生よりメッセージをいただきましたので、ぜひご覧ください四葉のクローバー

◆ ◇ ◆

皆さん、こんにちは。サイマル・アカデミーのインターネット講座「基礎からはじめる通訳トレーニング」を教えている松下佳世です。

このたびは、通訳という仕事に関心がある、あるいは通訳者をめざしているという方々に、ぜひお知らせしたいことがあってこの場をお借りしました。

4月20日に、拙著「通訳になりたい!ゼロからめざせる10の道」(岩波書店)が発売されました!会議通訳、放送通訳、エンターテインメント通訳、スポーツ通訳などのジャンル別に、通訳者のライフストーリーを紹介する内容で、とびっきりの通訳者10人が登場します。

通訳者って、なりたいと思ってもなり方がわかりにくい職業の一つだと思うんです。医者や弁護士のように、大学で学んで試験に通ればなれるわけでもない。一般的には、サイマル・アカデミーのような民間の通訳学校に通うのが近道とはされているものの、自宅や職場から通える距離に通訳学校がある人ばかりではありません。

「じゃあ、私は一体どうしたらいいの??」

その疑問に少しでもお答えしたくて、この本を書きました。10人の通訳者が、どんなきっかけで通訳という仕事を志し、どのような努力をして通訳者になったのか。いま、どういう仕事をしていて、何にやりがいを感じているのか。そのあゆみを追体験することは、多くの皆さんにとって参考になるのではないかと考えました。

本の中には、英語だけでなく、中国語、スペイン語、ポルトガル語、セルビア語の通訳者も登場します。医療や法廷といった専門的な分野だけでなく、通訳ガイドやボランティア通訳についても取り上げています。現役の学生から、子育てがひと段落した専業主婦の方まで、年齢も性別もさまざまです。

ぜひ「通訳」という仕事に何らかの興味がある皆さんに、読んでいただきたいと思っています。きっと、モチベーションアップにつながると思いますよ!

◆ ◇ ◆

書影データ「松下佳世著_通訳になりたい!」.jpg通訳になりたい!ゼロからめざせる10の道 (岩波ジュニア新書)
著者:松下佳世(会議通訳者・サイマル・アカデミー講師)










旗 松下先生が登壇したセミナー「通訳者への道」(2015年9月6日実施)の内容はこちら

旗 担当講座「基礎からはじめる通訳トレーニング」の詳細はこちら
 
posted by: サイマル・アカデミー | 講師による著書 | 16:55 | - | - |-