英語と私(6)

  • 2010.01.19 Tuesday
  • 10:55
By冨永正之

サイマル・アカデミーと私の関わりは1997年4月から始まりました。アカデミーで教えてみないかと最初にお声をかけていただいたのは、当時サイマルの通訳者兼講師をしていたH氏で、当時の小松社長とお会いしてアカデミーでお世話になることになりました。通訳者としても教師としても未熟な私にこのような機会をあたえていただいたことに小松先生をはじめサイマルの皆様に深く感謝しております。

 

最初は通訳科だけでしたが、2002年の4月から同時通訳科も担当するようになり、今日に至っています。2004年までは大使館で勤務をしていたため、どうしても本業を優先せざるをえず、時には代講をお願いしてご迷惑をおかけしました。

 

サイマル・アカデミーの受講生は全体的にレベルが高く、真剣で意欲もあり、授業をしていてこちらも緊張感を覚えます。授業を通して出来るだけ多くのものを吸収していただきたいと願っていますが、何事も技能を身に付け向上するには不断の努力が必要です。是非自発的に練習を重ねていただきたいと思います。

 

通訳は実力の世界ですから何よりも力量が肝心であることは言うまでもありません。私は米国大使館職員だったため通訳業界の厳しい競争にさらされずにすみ、ひ弱な私にとって大使館は恵まれた環境だったと思います(アメリカの職場特有の厳しさはあったと思いますが)。しかし皆さんにとって通訳業界は厳しい競争の世界ですから、競争に負けない強さや積極性が必要でしょう。

 

ただ厳しい競争の世界ゆえか、通訳者は気が強く傲慢な人が多いという話を聞いたこともあります(私が一緒に通訳をさせていただいた通訳者からそのような印象は受けませんでしたが)。私にこのようなことを言う資格は全くありませんが、敢えて言わせていただければ、通訳の技術を磨くことに加えて、一人の人間として自分を磨いていただきたいと思います。

 

そして私は通訳者としても一人間としても重要な特質は、謙虚さだと思います。言葉にしても森羅万象にしても、知るべきこと、知り得ることに比べて、自分の知識は微々たる物に過ぎないという認識を持てば、人間は謙虚にならざるを得ないと思います。謙虚さがある限り傲慢にはなりえない筈です。傲慢な心から向上心は生まれませんし、逆に謙虚さは向上のバネになります。消極的になったり卑下したりせず、しかし謙虚な気持ちは常にもち続けることによって、通訳者としても一人間としても自分を磨いていただきたいと思います。これは自戒をこめての言葉です。

 

以上とりとめのない内容になってしまいましたが、少しでも皆さんにとって参考になることがあれば幸いです。皆さんの不断の努力が実を結ぶことを願っています。

 

 

プロフィール

冨永正之
1997年よりサイマル・アカデミー通訳者養成コース・同時通訳科講師

青山学院大学英米文学科卒業。在日米陸軍司令部、日本航空機製造で勤務後、1970年から2004年まで在日米国大使館広報・文化交流局で通訳官として勤務し、米政府高官、駐日米国大使の通訳や、民間の専門家を招いてのセミナー、講演会などの通訳を務める。

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