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2016年3月6日開催 『通訳者・翻訳者への道in大阪』 アフターレポート

大阪校のコースリニューアルを記念した特別企画として、大阪で初めて「通訳者への道・翻訳者への道」を開催しました。第1部は、日本の会議通訳者の草分け的存在で、サイマル・アカデミー東京校で「会議通訳コース」を教えられている小松達也先生による「通訳者への道」です。

 

かつて、大阪に住んでいたことがある小松先生。
「大阪の人は東京の人よりよく話す、Talkativeな人が多い。ハッキリものを言う大阪の人の方が通訳者に向いている」というお話から、今回のセミナーは始まりました。

 

嬉しい 私はこうして通訳者になった
高校時代からアメリカの映画とジャスに魅せられた小松先生はアメリカに憧れをもち続け、大学卒業後、米・国務省で募集していたワシントン駐在の通訳者試験に合格。そして25歳の時に渡米。「アメリカに行きたかった想いが募って渡米し、その手段が通訳だった。そんなことで私の通訳人生が始まった。」とおっしゃっています。
渡米した頃は、日本がまだアメリカから経済援助を受けていた頃で、日本から来る経済人・ビジネスマンの訪問団に同行して自動車や鉄鋼などの工場視察や会議で同時通訳をする日々を送っていました。
アメリカでのプログラム終了する頃、1964年東京オリンピックが終わった後の日本では、国際会議がようやく開かれるようになり通訳の需要が増加。1965年に一緒に帰国した村松増美さん、國弘正雄さんとサイマルを立ち上げました。


四葉のクローバー 通訳の楽しみは
“the first page of history(歴史の第1ページ)”という、ジャーナリズムを指す言葉があります。「ジャーナリズムは歴史の第1ページ、ほかの人が知るより前にジャーナリストが知っている」ということを指すわけですが、「通訳者は会議に同席して通訳するので、実はジャーナリストより前に知っている!通訳者は歴史の第一線にある仕事である。」と小松先生は言います。「カッコイイ、いい案件の通訳をずっとやらせてもらい恵まれていた」と話す小松先生は、沖縄返還の日米交渉やオイルショック、日米貿易交渉、サミットなど歴史が動く場面で通訳をされてきました。

また、普通は会えない方々に会うことができるのが通訳者の面白みの一つ。ただ会うだけでなく、その人を通訳するために、その人のことをいろいろ勉強する。時には直接話す機会もあって、その人の人柄を知ることができる楽しさがあります。「佐藤栄作氏から小泉純一郎氏までの歴代の首相、米国大領領もクリントン氏まで、財界人も松下幸之助氏、ソニーの森田氏、ホンダの本田氏・・・みなさん実に面白い人だったが、普段会うことができない魅力的な方々と会い、話をする機会が持てたのも通訳者だったから」とおっしゃっていました。
また、仕事で世界を飛び回り、異文化に触れられること、サラリーマンのような縛りがなく自由な仕事であること、年齢に関係なく仕事をすることができるのも魅力の一つです。

 

★通訳者・翻訳者への道(20160306) 004.JPG


えんぴつ 通訳の技術:通訳者に求められること
「通訳は人の言うことをよく聞いて正しく理解し、その内容を分かりやすく、明瞭に、そして自然な言葉で、聞く人に伝えること」とおっしゃる小松先生は、その為に何が必要かを語ってくださいました。

まずは高い語学力。
実は英語のプロ通訳者で帰国子女は全体の25%〜30%程度。つまり、大多数は日本で英語を身につけた人たちで、それでも十分プロの通訳になれるわけです。
そのために必要なことは2つ。1つは各自が英語力不足を自覚し、プロになった後も日々英語力アップの努力を続けること。もう1つは限られた英語力を使っていかにうまく通訳できるかどうか、だそうです。
また、訳出に関して、日本語と英語の語順の違いから自然でなくてもいいという考え方もあるようですが、小松先生は「プロの通訳者であれば自然で分かりやすい表現にこだわってほしい」と普段教鞭を取られているからこそのお話もありました。

その次に重要なのが知識を付けること。
ビジネス、政治、環境、医学・・・それらの知識を持っていなければ、本当の意味で話の内容を理解することは難しくなります。身につけた知識を使って表現することが大切で「通訳者は言葉ができる知識人であり、コミュニケーション能力のある通訳者は現代に一番必要な人材」「通訳や翻訳の学習をすることで国際的知識人になれる」とおっしゃっています。

興味深かったのは、「通訳者も自分の意見を持たなければいけない。興味をもつ分野を見つけ、そこから自分の意見を形成していくとも大事である。通訳者は客観的な立場で、自分の意見を言ってはいけないが、人のことを理解し表現するためには、自分の意見・意思も必要である。」というご意見でした。これは通訳だけでなく、私たち皆に必要なことかもしれません。


その他、事前に寄せられた質問にもお答えいただきました。

 

通訳の仕事の未来は? 
日本に平和と経済成長が続く限り、日本での通訳業界の成長もゆるやかではあるが成長が続くのではないか、日本のビジネスと連動して縮小することはないと思う、と小松先生はおっしゃいます。「よく、コンピューターが通訳に替わるかという質問がありますが、人間の言葉は複雑で、表面上の言葉ではなく心を読まなければ通訳はできません。その点でコンピューターが通訳に替わることはないと考えています。」

 

日本において通訳の資格制度が必要か? 
通訳市場は自由競争市場でありクライアントが適切な評価を下してくれているので、自由競争で案外うまく機能している、と小松先生は見ています。「資格制度がないのは問題ではあるものの、それによる不自由があるわけではない。しかし、通訳は買い手市場であるため、残念ながら通訳者の地位はあまり高くない状況であるのが現状」「通訳者の地位を上げるには、通訳者が自らを正し自らをより立派な通訳者になるようにし、地位を上げていくことが必要」と考えておられるそうです。そうすれば、通訳という仕事がより魅力的なものとなり、後に続こうという人も増えるのでは、とお話しくださいました。


通訳の第一人者の話とあって、会場の皆さんはとても熱心に聞き入っていました。
また当日は、サイマルの卒業生が小松先生の話を日→英同時通訳するパフォーマンスもあり、「実際の同時通訳を聞けて勉強になった!」という方も多く見受けられたセミナーでした。

 

★通訳者・翻訳者への道(20160306) 032.JPG

同時通訳ブース


 

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posted by: サイマル・アカデミー | 「通訳者/翻訳者への道」アフターレポート | 13:18 | - | - |-