2016年6月19日実施 翻訳キャリアアップ・セミナー アフターレポート

  • 2016.09.20 Tuesday
  • 16:23

翻訳学習者の受講目的はさまざまです。なかでも多いのは「フリーランス翻訳者」になること。在宅で仕事ができる、自分のペースで働けそうなど会社勤めにはない魅力に惹かれて、語学力を活かす職業の一つとして関心を持つ人が多いようです。一方で、フリーランス翻訳者の働き方を具体的にイメージできる人はどれくらいいるでしょうか。フリーランス翻訳者になるには?求められる経験・スキルは?そもそも翻訳業界っていったいどんなところなのか?


6月19日に開催した「キャリアアップ・セミナー」では、サイマル・グループの翻訳者採用担当や翻訳コーディネーターがスピーカーとなり、産業翻訳業界の全体像をお話ししました。現場スタッフならではの授業ではなかなか聞けない話に、約20名の参加者は熱心に耳を傾けていました。
ここでは、翻訳に関心をお持ちのブログ読者のみなさんへ、セミナーの内容をご紹介します。


えんぴつ マーケット概要
最新の『翻訳白書』(日本翻訳連盟発行)によれば、日本の翻訳市場は約2千億円。分野別にみると、「科学・工業技術」、「ビジネス一般」の順にそれぞれが全体の約4分の1ずつを占め、「コンピュータ」、「医薬・バイオ」と続きます。「出版翻訳」と「映像翻訳」はふたつをあわせても5%強。つまり、市場のほとんどを産業翻訳が占めているのです。
ITや医薬など専門性の高い分野が並ぶなか、2番目に位置するのは「ビジネス一般」。サイマル・グループで特にご依頼の多い分野です。このカテゴリーには業界を問わず企業や団体の経営資料、プレスリリース、報告書といった一般文書が含まれます。経営や会計などビジネスの基礎知識は産業翻訳者には常についてまわりますから、当校の教材でもよく取り上げます。経営企画や財務・会計、マーケティングといった業務に携わっているビジネス・パーソンなら、仕事で身につけた知識を活かせるでしょう。あまり馴染みがないという方は普段から経済紙に目を通すなどして知識習得に努めることをお勧めします。

 

嬉しい 翻訳エージェントと翻訳コーディネーター
フリーランスの産業翻訳者はまず翻訳エージェントに登録し、エージェント経由で仕事を請けるのが一般的です。エージェントにはコーディネーターと呼ばれるスタッフがいて、原稿受け取りから訳文納品までの作業工程を管理しています。用途や納期など翻訳ニーズをクライアント(依頼元)にヒアリングし、条件に最もふさわしい翻訳者を選定、時には納品後のクライアント対応をすることも。翻訳者のほか、校閲者、英語ネイティブチェッカーや編集者といった複数の作業者の中心となって訳文の品質管理を担うのもコーディネーターの役目です。翻訳者をめざすみなさんが将来やりとりをすることになるのが、この翻訳コーディネーターです。

 

P1010792.JPG

 

足 プロへの第一歩
先の説明の通り、フリーの翻訳者はエージェントから仕事を受けるのが一般的です。となると、プロをめざす学習者の第一のハードルは「トライアルにパスし翻訳エージェントに登録すること」と言えるでしょう。エージェントはたいてい書類審査とトライアルで翻訳者を選考します。登録の基準はエージェントにより異なりますが、プロに求められるスキルとして共通しているのは、高い語学力、リサーチ力、専門知識、一定の翻訳スピードなどです。
今回は採用担当者から履歴書・職務経歴書の見本を配布し「採用側はここを見ている」というポイントを紹介しました。文書作成が仕事の翻訳者。内容はもちろんのこと、誤字脱字なく読みやすいレイアウトに仕上げて、エージェントに好印象を与えましょう。


パソコン 安定して仕事を得るために
エージェントに登録してプロ翻訳者としてスタートを切ったら、次なる目標は継続して仕事を依頼してもらうことに変わってきます。先に述べたとおり、翻訳者がやりとりする相手は翻訳コーディネーター。継続して仕事を得るためにすべきことは、一つひとつの案件に丁寧に取り組み、コーディネーターの信頼を得ることに尽きるでしょう。一定の水準を保つ安定した翻訳力のほか、納期の遵守、連絡の取りやすい環境づくりも大切です。なかでも、連絡に対するレスポンスが早く、円滑にコミュニケーションが取れる翻訳者は安心感がありコーディネーターに好まれます。プロになったら意識していただきたいビジネスマナーのひとつです。


四葉のクローバー 翻訳OJT制度
セミナー後半は4月コースからはじまった「翻訳OJT制度」を紹介しました。この制度はリンクトランス・サイマルの協力のもと、授業で学んだことを実際の翻訳案件で実践する機会を提供する新たな試みです。教室では決して学べないたくさんの利点があります。

 

 実務を経験できる >>> 仕事の依頼の流れ、実案件のスピード感を体験できます
プロの校閲を受けることができる >>> 翻訳“商品”として不足している点がわかります
実績をつくることができる >>> 翻訳実務経験のひとつに加えることができます


翻訳エージェントに応募する時にはほとんどと言っていいほど実務経験が問われます。学びながらその実績をつくることができるのがこの制度の最大の魅力です。当校にはこのほか、グループ翻訳会社への優秀者推薦制度を設けています。経験ゼロからプロをめざす方にぜひ活用していただきたいキャリアサポート・サービスです。


花 セミナーを終えて
「明確に」または「漠然と」、「今すぐにでも」あるいは「数年先に・・・」。決意の度合いはそれぞれでしょうが、「翻訳者」という職業ついてもっと知ろうと熱心にメモをとる参加者の姿が印象的でした。
参加者からは次のような感想が寄せられました。

● 翻訳のマーケットがわかって良かったです。エージェント登録の流れについてもよく理解できました。

● 翻訳コーディネーターやその他のスタッフの役割をイメージすることができた。

● 受講し始めたばかりで、この先どのように仕事につなげることができるのか不安でしたが、めざすべきものがより明確になり良かったです。

 

業界や職業に関する情報収集は仕事を選ぶ上で不可欠なこと。現場で働くスタッフの、具体的なエピソードを織り交ぜた臨場感ある話は参加者の学習意欲をおおいに刺激したようです。今後も旬の業界情報をお届けし、受講生のみなさまのキャリアアップをサポートしてまいります!(翻訳者養成コース担当)

 

旗 前回のキャリアアップ・セミナー(2016年1月17日実施)

旗 サイマル・アカデミーの翻訳者養成コースについて

 

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< June 2018 >>

サイマルアカデミー ウェブサイト

Facebook更新中!

Facebook_2.jpg

サイマル翻訳ブログ

サイマル・インターナショナル翻訳部が翻訳にまつわる裏話やお役立ち情報を更新中です!ブログはこちらから

selected entries

categories

archives

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM